徒然ブログ

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RRR観てきた感想 ※ネタバレ

rrr-movie.jp

辻野芳輝先生のツイートで知った、話題のインド映画『RRR』を観てきた感想をつれづれと。ネタバレも入ってるのでそれはちょっと…な方は映画を観てからご覧ください。

 

 

 

まず3時間という上映時間の長さに驚きました。売場で並んでた男の人たちも「3時間だからどうする」とか、ドリンクやフードをどうするか悩んでいたようでした。

とりあえず色々買ってみました。

ドリンクはLサイズでQooの白ぶどう。ポップコーンはバターしょうゆのL単品、塩バター&ストロベリーのセット、ポップコーン持ち帰り袋も入れて、合計価格は1,780円。イオンカード特典で映画代は1,000円だったんですが、映画代より食費が高くつきました(^^;)。

3時間もあったのでポップコーンはすぐになくなりましたが、ドリンクはちびちび飲んでたので映画終盤までもちました。

 

 

映画の感想。ビームとラーマ、それぞれ事情を抱えた男2人の友情と葛藤と共闘を描いた、いわゆる「熱い男の物語」でした。

 

ざっと主要人物を整理すると、

 

ビーム:主人公。ゴーンド族の守護者。イギリス総督スコット・バクストンとその妻キャサリン・バクストンに連れていかれた妹マッリを助けるために立ち向かう。どんなに鞭で打たれたり拷問を受けても死なない、インド映画の様々なお約束を持つキャラ。


ラーマ:もう1人の主人公。イギリス政府の警察官。大義のために、あえてスコット総督に忠誠を尽くす。序盤で群衆相手に不屈の闘志と大活躍を見せるが、インド人ということでなかなか昇進できないでいる。偶然出会ったビームと意気投合して親友になり、やがて大義と友情の間で苦悩する。


シータ:ラーマの幼馴染で許婚。村でラーマを待つ暮らしを送っていたが、後半、ラーマを処刑するから遺体を引き取りに来いという通達を受け取りやって来たときに、警察に追われていたビームの危機を救い、ビームがラーマの親友とは知らずにラーマの事情を話したことで、ビームのラーマに対する誤解を解いて友情を復活させた。


ヴェンカタ:回想シーンで登場。ラーマの銃の素質を見出し導いた男。


マッリ:ビームの妹。化粧の才能をキャサリンに気に入られて、無理矢理連れていかれてしまう。


スコット・バクストン:英国領インド帝国総督。弾丸を無駄にするなと言って(弾丸一発に色々経費と手間がかかっているという理由から)、インド人を殺害するのに銃殺以外を部下に命じる冷酷なレイシスト。握手をした感触からラーマが怪しいと勘づくなど抜け目のない人物。


キャサリン・バクストン:スコットの妻。軍議会議に同席するなど総督夫人として毅然とした雰囲気が漂う美女。夫同様冷酷で、自分の手に化粧を施したマッリの才能を気に入り、金貨を払って強引に連れていった。拷問用に破壊力のある鞭を用意するなど、かなりのサディスト。


ジェニー:スコットの姪。無理矢理連れてこられたマッリを気遣うなど、とても心優しい女性。お嬢様だが買い物をしに一人で車で町に外出するなど活動的。警備の兵士がインド人を迫害したときはやめるように言うなど、言うべき時は言う気丈さも持つ。ビームと親しくなり、また叔父夫婦の残虐さにも疑問を抱いていたようで、ラーマを救出しようとするビームに地図を渡して協力していた。

 

 

他にもいろんな人たちが出てますが、パンフを買えなかったのでとりあえず覚えている人だけ書き並べました。

お気に入りキャラはジェニーさん。スコット総督の姪だそうですが、本当にあの夫婦の親戚なのか?と思うほど、とても良くできた優しい女性でいい人でした。あと、パーティーにいた女性たちはダンスをノリノリで楽しんでいる様子がとても和みました。

 

よくありがちな恋愛要素はさりげない程度にあるくらいで(ビームがジェニーに憧れる程度)、熱い友情と戦いに徹しているストーリー展開なので、恋愛要素にイライラすることもなく(ありがちなすれ違い展開やそれに付随する苦悩の描写は皆無でした)、アクション映画として楽しむことができました。

 

捕まえた虎たち猛獣をパーティー会場に解き放ち会場を大混乱に陥れて、混乱に乗じて妹を助けてクライマックスと思いきや、やったぜ!な展開からあらら~などんでん返しの連続で、それが場合によっては歯がゆく思う反面、やっぱりそういった展開も面白く目が離せず(場面によっては痛々しかったりしますが)、3時間という長すぎる上映時間はなんだかんだであっという間に過ぎた感じがしました。

ビームやラーマが普通死ぬだろ?と思うような目に合っても全然死なないのにもびっくり。後で知ったのですが、これもインド映画あるあるなお約束要素だそうで…。

 

シータから話を聞いて真相を知ったビームが、ラーマを助けるとシータに約束して奮起する様子は感動もの。不屈の男二人が共闘する様子はすごかったです。歌による演出がそれを盛り上げていました。

アクションシーンは圧巻で、特に終盤のビームとラーマの共闘は迫力ありまくりでした。円盤で観るのと、劇場の大きいスクリーンと音響設備で観るのとでは、感動が全然違うのではないかと。

 

スコット総督もなかなか死なないしぶといキャラでした。握手した感触からラーマが怪しいと勘づいたり、ラスボスにふさわしい抜け目のない人物で、ここまでしぶといと、最後まで死なないで、総督の任を解かれてリストラされて没落ルート突入だけかと思いきや、妻キャサリンともども最後の最後でしっかりと因果応報な死にっぷりを披露していました。まさに悪役冥利に尽きますね~。

 

この映画の売りの一つとしてダンスシーンがあげられてましたが、スタッフロールのダンスシーンはすごいです。キャストクレジットを画面右端4分の1くらいの小スペースで小さく流して、画面4分の3を大きく使って、ダンスシーンを流し続ける演出は斬新でした。某戦国アニメ映画の足軽ダンスを思い浮かべたり…。

 

アクションシーンや映像美もすごくて、ダンスや音楽も印象的で、劇場の大きいスクリーンで観てこそ感動が倍増する映画で、話題沸騰なのも納得の映画だと思いますが、3時間という長い上映時間なので、その点を考慮すると素直におすすめできなかったりします(苦笑)。

3時間だと普通の映画2本分の上映時間で、その間、人によっては途中でお手洗いに行きたくなる人いるんじゃないのかなあと。実際、売店でドリンクやフードをどうすべきか迷っている人たちもいたので。

でもリピートしている人は大勢いて、何度も観ることで様々な魅力を見つけて自分なりの考察をしている熱心なファンも多いようなので、気になってる人は観にいってみてはいかがでしょうか。ただ途中で退席することのないよう、そっち方面の対策は万全に(苦笑)。

どの映画にも言えることですが、上映時間の最初の10分間はいろんな映画の予告編を延々と見させられて、その後本編の上映が開始されます。少しでも短縮したい人は、上映予定時間と予告編を流す時間帯をスタッフに確認して、本編が上映される直前5分前あたりに入るのもありかもしれないです。※あくまで一個人の意見です

 

最後に思ったこと。ビームとマッリの母親が生きていたことにびっくりしました。序盤で兵士に思い切り木の棒で頭を殴られてあれだけ血を流して倒れたから、てっきりお亡くなりになってたかと…。さすが、規格外に頑丈なビームの親だけありますね(^^;)。